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HowTo企画

『絵と文、向かい合わせ。 』



絵と文、向かい合わせ。の第三回目である今回は「背景」「立ち絵」のCG指定についてお話しします。




◆まずは、背景のCG指定について。

■必要背景の洗い出し■

以前(『イメージのすりあわせ』にて)説明しました表を用意します。
・そのシーンの場所(例:『教室』とか『公園』とか)
・そのシーンの時間帯(例:『昼間』とか『夕方』とか)
・そのシーンの天候(例:『雨』『くもり』『晴れ』)
ほか、細かいところでは
・部屋の中ならば、部屋の電器が消灯しているか・点灯しているか
・カーテンが閉まっているか、空いているか
など細かい点を、用意できるCG枚数に応じて洗い出します。

同じ背景でもパターンが増えれば増えるほど演出の幅は広がります。
もちろん、増えた増えた分だけ、作業も増えますので、人手や予算、制作にかける時間と照らし合わせて妥協するなり、アイディアで勝負するなりしてください。




■小道具の洗い出し■

次に、その背景に必要な『小道具』をピックアップします。
例えば、『ヒロインの部屋』→ベッド、カーテン、机、本棚、洋服ダンス、ぬいぐるみetc
この際、小道具についても、その色や形状など、具体的に指定します。
小道具ひとつとっても、キャラクターの個性が出るものですので、設定にあったものを指定しましょう。
例えばカーテンならば、ヒロインが「さっぱりしたクールな性格」の子なら「柄のない、寒色系のスッキリしたカーテン」だとしっくり来ますし、「夢見がちでほのぼのしている」子なら、「パステルカラーでレースのカーテン」といったところでしょうか。
(もちろん、『部屋と本人にギャップがある』という設定ならば、その設定に従います)

また、キャラクター設定や、シナリオの文章中の描写と矛盾した背景や、小道具を用意してはなりません。
ヒロインの趣味が「パソコン通信」なのにパソコンがどこにもなかったらおかしいですし、そのシーンで「車が渋滞している」と文章に書かれているのに、ガラガラの道路が背景に描かれていたら、プレイヤーは首をかしげてしまいます。

画面に映るもので必要なものは、自分で描くのでない限りは、なるべく細々と書きだして指定してください(自分で描く場合でも、実際に手を動かし始めたら度忘れしてしまうということもあります……)。




■各『場所』に必要な枚数の確認■

指定した場所に対して、特に、シナリオ中で移動する描写がある場合、背景が一枚でいいのかどうか確認しましょう。
例えば「商店街」の背景があるとします。
シナリオ中で「商店街をヒロインと歩き回り、途中で友人と出会う」というシーンで、「歩き回った」という文章の描写に応じて、複数の背景を切り替えて表示すると、人物がある程度移動したんだなということが視覚的にわかります。
背景が一枚だけの場合、「歩き回った」と文章に書かれていても、プレイヤーにはしっくり来ないことがあるかも知れません。

もちろん、一枚の絵だけでやりくりするのであれば、工夫次第で「移動した」という演出はできるとは思います。
例えば、一枚の背景を表示した後、何も描かれていない真っ黒な背景に切り替え、ふたたび最初の背景を表示して「移動した」という演出をするなど……。
(当サークルの場合、『カットイン』という方法で処理していますが、この『カットイン』については別の講釈にて!)

背景というのは、背景の切り替えだけでも演出ができるモノで、とても重要なものです。
イベントCGや立ち絵に比べると地味なCGなのですが、実はプレイヤーの目には一番長い時間晒されるものなので、レイアウトや小道具などの書き出し・指示をきちんとしておいたほうが、作品としての深みが増すと思います。




◆次に、立ち絵についてです。

■立ち絵の大きさ■

立ち絵を身体のどこの部位まで描くか等の立ち絵の基本的な仕様を決めます。
バストアップ(胸から上)から、ウェストショット(だいたい腰、ひざ上あたりから上半身)・フルショット(ほぼ全身)など。
ここをきちんと指定しておかないと、自分ではフルショットのつもりで葉指示したのに、実際にあがってきた立ち絵がバストアップだった、なんてことになったりしますので。




■立ち絵を用意するキャラクター■

次に決めるのは、どのキャラクターに対して立ち絵を用意するかということです。
セリフのあるキャラクター全部に立ち絵を用意してもいいとは思いますが、描く方はとても大変だと思いますし、やはり人手や予算などでどうしても限度があると思います。
立ち絵を省略するキャラクターを慎重に見極めてください。




■服装、表情の洗い出し■

それから服装。
制服や、私服、部活のユニフォームなど、必要なものをシーンに応じて洗い出してゆきます。
同じ服装でも別バージョンの立ち絵(例えば同じ「制服」の立ち絵でも「戦闘中に破けた制服」だったりとか)を用意したくなったりするかも知れないので、よく検討してください。

そして、必要な表情の洗い出しをします。
最初に、基本的な「喜・怒・哀・楽」を想定し、各場面に「喜・怒・哀・楽」のどれを表示させるかを確認します。
次に、「喜・怒・哀・楽」ではフォローできない表情を洗い出してゆきます(例:『悩む』『呆然』『眠そう』とか)。
ここで、立ち絵の表情の種類を増やせば増やすほどそのキャラクターの絵的、演出的な掘り下げは出来るのですが、これも無制限に量を増やすという事は作業量的になかなか難しいと思います。
演出のポイントを絞りこんで、そこに表情のバリエーションを集中してつぎ込むと、作業量の省力化にも繋がりますし、演出的にもメリハリが効いてくるのではないかと思います。



■その他、確認すること■

また、シーンの時間帯に合わせて立ち絵の色調を変更する予定があるのでしたら、必要な時間帯も抜き出します。
(夕方っぽい色とか、夜や暗闇の中にいるときの薄暗い色など)

更に、同じキャラクターの絵でもウェストショットやフルショットの場合、膝や脚が写っているため、そのシーンのテキストでは座っているのに立ち絵では立っているなどという事も起こってしまいがちです。
そのシーンの座っている部分だけをバストショットにしたり、座っている立ち絵を用意する等の工夫が必要になってくる事もあるので、その点についても注意が必要です。

「背景」の説明とも被りますが、各場面の描写と矛盾したり、一致していない立ち絵が表示されるのは避けたいものです。




■ファイルネームについて■

実際にスクリプトを組んで立ち絵を組み込んでゆくときに、沢山の枚数の背景・立ち絵があると、作業中になにがなんだかわからなくなってゆくと思います。
なので、背景・立ち絵を指定するときに、ある程度規則性のあるファイルネームにするようにしておけば、作業がスムーズになると思います。
そのファイルネームをシナリオにメモ書きのような形で書き込んでいった方が後々作業をしやすいと思います。




冒頭に書きました「その他のCG」についてはまた次回。
それでは!





文責:漣 夏海&銛 鯱丸(グリーンティミルク。)

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